キクザキヤマブキ(菊咲き山吹) ~ひとごとではないひとのこと~
- 2017/07/24(Mon) -
キクザキヤマブキ2171

地区の月定例会合があった。
諸会費の納入を済ませる。
桃井さんの横に座をとる。
会計係の名前と自分の名前と2570円と書かれた封筒を手にして何か困った様子。
処理の仕方が分からないよう。
「お金を入れてそのまま係に出せばいいんですよ」と声を掛ける。
2000円だけを入れて持って行こうとする。
「570円も一緒に入れましょう」

1年ほど前に耳にはしていた。
桃井さんが認知症になっているらしいと。
家が3軒隣の彼は私より4歳ほど年少。

考えれば夜の会合なのに野球帽を被っている。
そして係に渡した後、離れた違う席に坐ってしまった。
かなり進んでいることが伺える。
隣にいた石上さんが小声で話しかける。
「まりこさんも大変みたいで」
封筒の文字は奥様ものものだった。
動けるように、分かるようにと。
でもできなかった。
そんな様子を現実に目の当たりにすると辛い。

会合を終え、家に戻りその様子やらを話す。
家人は言う。
「人ごとではないね」
続けて「誰にでもあり得ることだし。そんなことも互いに考えておかないと」
考えておかないと…。

菊咲き山吹が季節をたがえて咲いている。

  山吹の狂ひ花ある極暑かな (高浜虚子)

キクザキヤマブキ2172

キクザキヤマブキ2173
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キンシバイ(金糸梅) ~美しいひとの美しい心~
- 2017/07/13(Thu) -
金糸梅171

「お世話になった〇〇園長先生が亡くなったんですって」

息子が通っていたその保育園はお寺の中にあり、15世住職さんが園長さんだった。
仏の慈悲の心そのものの優しさで子どもたちとかかわってくださった。
送迎の度に門脇の掲示板に記された“きょうのことば”を読むことも楽しみに一つだった。
今でもその眼鏡をかけた丸顔のやさしいお姿が思い浮かぶ。

  夕空  (部分)   坂村眞民 

  あゝ
  わたしはもう
  野心もなく欲もない
  ただしずかに生きてゆきたい
  美しいひとの美しい心にふれて
  こころみださず生きてゆきたい
            
和室からは黄色い五弁の金糸梅が見える。

    朝々の馬場のまはりの金糸梅 (長谷川双魚)


金糸梅172

金糸梅173

金糸梅174
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西洋アジサイ(ハイドランジア) ~個展へ~
- 2017/07/13(Thu) -
ハイランドジア171

知人の油絵の個展初日だった。
公園を思わせる木立溢れる中にある大きなホールが会場だ。
すでに数人の来館者がいた。
受付には奥様。
ご挨拶を済ませ、芳名帳に記載すると古くからの友人の名もある。
彼は大学の同級生で、国際的に活躍する版画家だ。
見渡すと、知人と話をしている。
友人が私を見つけ近寄ってきた。
互いの近況を語り合う。
今春短大の教授を退職し、今年から初めて畑作りに挑戦しているとのことだった。
明日からウズベキスタンへ旅行に行くのだと、これから準備をと先に帰った。

2歳年長の知人は一水会の会友で、ずっと静物をテーマに制作している。
100号の大作を中心にして、初期の作品から昨年の出品作までが並ぶ。
もともと退職まで勤め上げた銀行員で、その実直で誠実な人柄がそれぞれの絵ににじみ出ている。
ますますその写実の追究に磨きがかかるのを感じる。

観覧者が増えてきた。
おいとますることを告げ、ホールをあとにする。

山茱萸の下には品の良い愛らしいハイドランジアがある。

  紫陽花やけだるき午後の新聞紙   (保科その子)

ハイランドジア172

ハイランドジア173

ハイランドジア174

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アジサイ(紫陽花) ~テーピング~
- 2017/07/07(Fri) -
手毬紫陽花171

しばらく前から右足にテーピングをしている。
親指の関節が少し腫れ、痛みが続いていた。
病院へ行くべきかどうか迷ったが、とりあえず自分で対処法を調べてみた。
そこにあったのがテーピングによる処置だった。
説明通りに施す。
2、3日はあまり変化がなかったが、そのあと徐々に痛みと腫れが取れていった。
そして今はすっかり、ほぼ元通りになりつつある。
一ヶ月くらいは続けた方がいいというので、そうしている。

歳を重ねる毎に体のいたるところに、様々な変化が出ることは致し方ない。
衰えを自覚しつついたわりながら上手に付き合っていく。

たとえば、心の傷みもうまく自分でテーピング出来るといい。

紫陽花が白から薄青へ。

  紫陽花を手折て君の心摘む  (尾上有紀子)

手毬紫陽花172

手毬紫陽花173

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ヒマワリ(向日葵) ~地区総出で川に~
- 2017/06/19(Mon) -
ヒマワリ1736

全町一斉の河川清掃があった。
毎年、6月第3日曜日に行われる地区総出の作業だ。
“結(ゆい)”と言うか、ずっと受け継がれてきた行事である。

梅雨時を迎え、川の流れをスムーズにするために行う。
小河川であっても、ここらは勾配があるため氾濫の心配もある。
主には川原で繁茂する葦などを刈り払うことだが、倒木やゴミなどの片付けも行う。
ずっと雨がないので、今年は水量が少なく河床も剥き出しとなっている所が多い。
早朝6時から始めた作業はおよそ1時間ほどで終了した。

向日葵が一輪咲いた。
まだ6月半ばだというのに気の早い花だ。

   向日葵の一茎一花咲きとほす (津田清子)

ヒマワリ1737
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アルストロメリア(Alstroemeria・百合水仙) ~花言葉は「やわらかな気配り」~
- 2017/06/18(Sun) -
アルストロメリア173

いく株ものアルストロメリアが咲いています。
暑さや乾燥をものともしない強い花です。
原産地が南米ということからでしょうか。
淡黄色の花びらの中に、暗赤色の条斑が賑やかなアクセントになっています。

先日、近くの市村さんと寺島さんが寄って花を見て下さいました。
普段はあまりお話しすることもないのですが。
その折に、たっぷり切りとってブーケのように束ねてお渡ししたらお二人ともとても喜んでおられました。
ご自宅にはないということでしたので、今度株をおわけしますねと約束しました。
今日それぞれの分を掘り上げてお持ちします。

父の日ですか…。

  山の膚艶ますばかり梅雨旱  (相馬遷子)

アルストロメリア172

アルストロメリア171
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アカイハナ(何の花?) ~野に咲く花の名前は知らない~
- 2017/06/08(Thu) -
赤い小さな花171

この赤いの、なんて花?
知らない。
自分で植えたんじゃないの? 
覚えがない。
鳥が種を運んできたのかしら。
どうなんだろう。3年ほど前からここで咲くようになった。
多年草なのね。
だと思う。
セキチクの仲間じゃない?
そうかもしれん。
調べたの?
いや。
♪野に咲く花の名前は知らな~い♪

   樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ  (日野草城)

赤い小さな花172

赤い小さな花173

赤い小さな花174
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ハクチョウゲ(白丁花) ~社会活動への情熱~
- 2017/06/06(Tue) -
白丁花174

二人の来客があった。
お母様とは面識があったが、娘さんは初対面である。
娘さんが行う社会福祉事業への協力依頼だった。

地元へ戻って三年目、臨時職員として役場勤めをしながら、別に個人で生活支援の活動に取り組まれているとのことだった。
そしてこの4月に、NPO法人を立ち上げ、“子ども食堂”と並行して不登校生徒などへの学習支援も始められたという。
加えて、新規に高齢者と子どもとの交流施設の建設計画も進めていると。
すでに私の所有するもう一つの畑の隣接地に土地の購入を済ませてあった。
“子ども食堂“で使う野菜を、子どもと高齢者が共同作業して育てる畑として、そこを使わせてほしいと。
貧困家庭、独居老人、様々な支援を必要としている子どもたちへの思いを静かに語る。

いただいた名刺にはNPO法人理事長の肩書き。
そのお名前の下には次のような一文が添えられてあった。
-子どもたちが自分らしくいられる居場所づくりや、学習・生活のサポート、地域の多世代交流を目指し活動します-
スタッフはまだ20代後半に見える独身の彼女一人だそうだが。

いきいきと輝いて見えた。
地域の若者の理想と情熱に無償でお貸しすることにした。
併せて畑仕事も含め、できるお手伝いについても協力する旨を申し出た。

白丁花が小さなたくさんの花を咲かせている。
花言葉には「純愛」とある。

   其人の足跡ふめば風かをる  (正岡子規)
 
白丁花1711

白丁花172

白丁花173
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フウリンオダマキ(風鈴苧環) ~暑い中を来て下さった~
- 2017/05/21(Sun) -
風鈴オダマキ775

叔父が来て下った。

先日、「持っていきたいものがあるから」と電話があった。
「私の方で伺います」というと、「たまには外に出ないと、却って体にも良くないから」と返事された。
最近、高齢者の重大な交通事故(特に加害者として)がニュースとなる。
叔父はもう80も後半、片道40分の車の運転が心配になる。
しかし、出かけるのを楽しみにしている様子に、「わかりました」と。

持ってきてくださったのはルリタマアザミの実生の株だった。
「お宅にはなかったんだよな」と。
二年前にその切り花を持ってきてくださった時、初めて見た私が「きれい」だと言ったのを覚えてくださっていた。
そんな気持ちをありがたく、大事に育てる。

「月見草もそろそろ咲くかな」
今丁度蕾を付け始めているそれも、3年前に叔父が持ってきてくれたものだった。
この1週間のうちには咲いてくれるはず。

そんなこんなの会話をして1時間ほど、「そろそろ」と言って腰を上げる。

「だいぶ腰も曲がってきてな」と、外出には常に杖を頼りにするようになった叔父。
手を添える。

車が出た後、薔薇の端に場所を決め、すぐに植えた。

李の下では風鈴苧環が咲いている。
叔父も山野草が好きである。

   苧環や木曾路は水の音の中   (蟇目良雨)

風鈴オダマキ770
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ツツジ(躑躅) ~「蕗を持ちに来て」~
- 2017/05/18(Thu) -
白躑躅173

「蕗を皮を剥いて煮てあるので、持ちに来て」と義姉から電話。
「すぐに行きます」
車を走らせてで5分ほど。
レジ袋に入れて用意してあった。

軽トラがないので尋ねる。
「これからは畑も、少しずつやめていくつもり。だから車はもう2台もいらないかと思って」

わかる。
一人住まいだし。
必要なものを必要なだけにして、生活を軽く、コンパクトにしていく。


「また、お茶にお出かけください」
「そうね、近いうちに」

白い躑躅が咲く。
ところどころにピンクの模様が不規則に入り、それがそれぞれの花のポイントとなっていい感じだ。

  花びらのうすしと思ふ白つつじ  (高野素十)

白躑躅172

白躑躅171
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サツキ(皐月) ~突然のことを受け入れられず~
- 2017/05/17(Wed) -
サツキ171

義理の叔母を見舞いに行った。

高齢で一人暮らしだった。
春先に風邪をこじらせたといって、受診のため近くの病院に行った。
そこで倒れた。
脳梗塞だったという。

病院の中でよかった。
もし家だったら、そのまま動けず、誰にも知られなかったかもしれない。
卽入院ということになった。

すぐに見舞いをと思ったが、諏訪に住む娘さんによると、今はだめということだった。
それは病状に因るものでなく、叔母自身の気持ちからだった。
話せず、歩けずになったそんな姿を見せたくないということだ。
それまで何もかもすべてを一人でこなしてきた気丈な叔母、その現実を受け入れられないのだ。

待つことにした。
そして、「気持ちが落ち着いたようですのでもう大丈夫です」と。
入院してからすでに三ヶ月以上が経つ。

ちょうどリハビリの最中だった。
あのふくよかな叔母の顔は半分ほどの大きさになっていた。
それは入れ歯がなくなっていたこともあるかもしれないが、明るく元気なしゃきしゃきの姿からはあまりにも変わっていた。

私たち二人の顔はすぐに分かったようだ。
わずかに動く目で見つめて頷く。
それは嬉しさと悲しみが入り交じった表情にも見えた。
こちらの話していることはほとんど理解している。

あまり、時間を取ってはいけないので、お暇することを伝える。
すると、叔母の目が潤んできた。
「また来ますからね」と手を握ると、首が少しだけ上下に振れる。

このままずっと入院(あるいは介護施設への入所)ということになり、もう自宅に戻ることはかなわないと思われる。
精神はしっかりしているだけに、叔母の辛さといったら…。

さつきが咲く。
叔母は俳句と花好きである。

   濡れわたりさつきの紅のしづもれる  (桂信子)

サツキ172

サツキ173
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キバナイカリソウ(黄花錨草) ~草を刈る~
- 2017/05/13(Sat) -
黄花錨草171

草がぐんぐん伸びる。
日増しにその勢いは周りに緑を広げていく。

土手とその下の河川敷のを草払い機で刈り取る。
うなるエンジン音の間に、時々、カキーン、カキーンと刃が石に当たって高い音をたてる。

耳にラジオのイヤホンをして、一人で黙々。
燃料を2度補給して、予定した範囲をすべて片付ける。

モノをよりよい状況に維持するには労力と時間がかかるものである。

黄花錨草がその名のユニークな形に咲く。
シルクのような光沢のある淡黄色の花である。

  うすうすと窓に日のさす五月かな  (正岡子規) 

黄花錨草172

黄花錨草173
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シャガ(著莪) ~お隣さん~
- 2017/05/12(Fri) -
シャガ171

近くの大原さんが訪ねてこられた。
井水組合の集金だった。

家の横を幅が40㎝ほどの井が流れている。
しかし私は田を作っているわけではない。
ただ、井に隣接する家は多少なりその恩恵に預かっているということで協力金を負担するのである。
昔からそういうしきたりになっている(らしい)。

ついでにあがって彫刻のことや世間話をしていかれた。
近所の方と会話をするのは楽しいし、さまざまな社会の情報を教わる事が多い。
こうしたさりげないかかわりによって、さらに相互の親睦や信頼も深まるものだ。
田舎ならではのこと、大事にしたい。

李の木の下に著莪の花。
別に胡蝶花の名もあるという。
白い花びらに青紫と蜜柑色の斑模様のアクセント。
その彩りはたしかに美しい蝶を連想させる。

  紫の斑の仏めく著莪の花  (高浜虚子)

シャガ172

シャガ173

シャガ174
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三渓園 ~たまには田舎から出て~
- 2017/05/08(Mon) -
三渓園171

たまには田舎と違う空気を吸って文化に触れてくるのもいい。

朝5時34分の高速バスに乗って9時15分新宿バスタに到着。
新宿湘南ラインに乗り換え横浜へ。
横浜そごうのバスターミナル2番乗り場から市営バスに乗り、中華街などを通り過ぎて約35分。
バス停から住宅地を5分ほど歩けばそこは目的地、“三渓園”。

53,000坪という広大な敷地の中を、案内順路に沿って歩く。
地形を生かした自然豊かな庭園と織田、豊臣、徳川等々縁の17棟の歴史的建造物が一体となって静かにとけこむ。
それはわびさびの空間であったり、時代を映す文化の息づかいであったり、歴史のある時間だったり。
たとえば千利休“身代わり灯籠”などがそうした時空を駆け巡らせてくれる。

都市と切り離されたかのような丘陵の一角だが、展望台に上がると、そこから見えるのは海と高速道路と工場群。
これもまた現代と過去が混在する不思議な景色である。
三重塔を見て、帰りのバスの時刻を意識しながら少し端折り足早に歩を進める。
一時間半ほどで正門に辿り着いた頃には、家人は多少疲れ気味ではあったが、顔には堪能した表情を浮かべていた。

これらすべてが一実業家によって造営されたというのだから驚きというほかない。
そしてまた、園すべてそのものが匠の誇りと意識の高さがあまねく貫かれた寸分無駄のない総合芸術という感がする。
できれ春夏秋冬、それぞれの季節の景観と彩りを味わいたいと思いつつ、副都心の宿に向かう。

  門川に流れ藻絶えぬ五月かな  (河東碧梧桐)

三渓園172

三渓園173

三渓園三重塔

三渓園襖絵

三渓園身代わりの石灯籠
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スイセン(水仙)  ~取り出した本~
- 2017/04/27(Thu) -
うたのある風景

書架から取り出して読んでいたのは『うたのある風景』、今から30年ほど前に発刊された古い本だ。
筆者はこの四月初めに亡くなられた大岡信さん。
訃報のニュースを見て、今一度その文章に触れてみたくなった。
『うたのある風景』は随筆集で67編が収められている。
季節感の濃さ、観察と批評の深さは言うまでもないが、その綴られる文章もまた清流のようにまことに心地よい。
「あとがき」で随筆について述べた箇所がある。

 随筆は短い文章である。(略)短い文章はだらだら長い文章よりもずっと難しい。
 それはいかに惜しかろうと捨てねばならぬ材料が多いからだし、一語一語にかかる全体の比重も大きいからである。
 何よりもまず、随筆にする材料を選ぶのは難しい。
 筆に随って思いのままに何でも書けばよろしい、というようなものではない。

評論家、詩人として言葉の重みを大切にしてきた大岡さんの思いの一端を感じ取ることが出来る。

“山のあなたの空遠く、「幸(さいはひ)」住むと人のいふ。”で始まるカールブッセの詩についても取り上げている。
そこには時代の懐かしさと、最近のできごとに連なる叙述もあって興味深いものがあった。

 人には何となくおぼえこんでいる名文句とか愛誦詩の一節とかがあるものだ。
 詩句や文句の意味そのものに対してはもはや感動をおぼえることもないのに、ふと口をついてよみがえると、一瞬心がなごんで
 やさしい気持ちになることがある。
 「山のあなたの空遠く」というこのドイツの一叙情詩人の小曲は、そう言う意味ではずいぶん大勢の日本人にとって、「何となくおぼえている」  愛誦詩だったともいえるものではなかろうか。
 さすがに今では古びてしまったような気がするが、ある落語家がこの小曲をもじった新作落語で「山のあなあな」とやって大受けに受けたのは、決して大昔のことではなかった。

当時、新作落語で「山のあなあな」とやったある落語家とは、先日亡くなった三遊亭円歌さんだった。
(私達には〈歌奴〉の名の方がなじみ深いが)
随筆の中に取り上げて書いた人と取り上げられて書かれた人が、同じ四月に旅立たれたその偶然。

時々、古い本を取り出して読むのもいい。
なぜ自分がその本を残したのか、そんな意味を思い起こさせたり、欲したその頃の自分に遡ることもできる。
あと少し、残っているが今日中には終えそうだ。

庭ではまだいろいろな水仙が咲いている。
  
  一茎の水仙の花相背く  (大橋越央子)

水仙2171

水仙2172

水仙2173

水仙2174
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シュンラン(春蘭) ~犬と青大将~
- 2017/04/26(Wed) -
春蘭171

竹林さんがいつものように愛犬を連れて散歩していた。
大型の黒いラブラドール・レトリバーだ。
見るからに力がありそうで、体重は40㎏ほどあるという。
人なつっこく、顔を近づけて愛想を振りまいてくれる。
艶かな美しい毛並みはなかなか魅力的である。
と、動きが止まり、シモツケの辺りを凝視している。
「何かを警戒しているな」と竹林さん。
顔を出したのはアオダイショウ。
「家の周りにもよくおるんな」とも。
もちろん私の家でも年に何度か現れ出る。
3人(2人と犬一匹)で、彼を見る。
全身を現した時、長さは1㍍を有に超えていた。
逞しい竹林さんだが、「オレはヘビはダメよ」という。
それはゆっくりと、私の外の作業小屋へ入っていった。
黒い彼はまた前足を私に掛けるようにして関わりを求めて来る。
「散歩の邪魔したね」と言って、頭を撫でて別れる。

いよいよヘビも季節か…。
実は私も大の苦手なのである。

二株の春蘭にも花が見られるようになった。
そばには桜の花びら。

  春蘭を得し素朴なる日を愛す (吉田草風)

春蘭172

春蘭173

春蘭174
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ヒメリュウキンカ(姫立金花) ~電話~
- 2017/04/22(Sat) -
ヒメリュウキンカ171

ラジオでは俵万智の『サラダ記念日』に触れて、“家電話”のことが話題になっていた。
それが発刊されたその頃は携帯電話はなかった。
だから電話というはわざわざ断らなくても当然固定電話のことを指す。
しかし、現在は携帯端末の普及に伴い、その区別の概念として新たに「家電話」という言葉が生まれたのだと。
作家の言葉に頷きつつ、その当時、自分も「〇〇記念日」を付けて、歌遊びをしたことを思い出していた。

「叔父さんから電話」と、呼ばれた。
話すのは去年の秋以来になる。
「いただいて鉢植えにしておいた柏葉紫陽花がしとなっとるが、地面に植え替えた方がいいかな」
「地植えするとかなり大きな株になるので、植える場所をよく考えた方がいいですよ」
「そうかな、じゃあ今年はそのままにしておくか。また見にお出かけて」。
ご自身は車の運転での外出は控えていらっしゃるようだった。
「それから、ルリタマアザミの実生もたくさん出てきているんだが、いるかな」
来週、二人で訪ねることにした。

風呂を出ると電話が鳴った。
義兄からだった。
「緑を守る会」についてだった。
町の生活環境について、樹木の維持と豊かな緑を大事にした景観保持を訴えていた。
その趣旨説明と賛同をということだった。
日を改めて直接話をしたいという。
了解した。

庭には艶やかな黄色い花が咲いている。
姫立金花という。

  野の花に「またありがとう」と春の日   (あや)

ヒメリュウキンカ172

ヒメリュウキンカ173
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ハナニラ(花韮・Ipheion) ~挨拶状と思い出~
- 2017/04/19(Wed) -
ハナニラ171

昔の同僚から退職の挨拶状が届いた。
38年間を勤め上げたと。
一緒の時の懐かしい思い出が手書きで添えられていた。
事務的に通り一辺倒でなく、そんな心遣いを常に持っていた。
誠実、勤勉、適確、信頼、そんな言葉を着ているような仕事の出来る人だった。
これから先のことは書かれていない。
完全にリタイヤして趣味に没頭するのだろうか。

それぞれに新しい生活を始めている四月。

ハナニラがあちこちに顔を出している。
知らないうちに増えている。

    縁とは絆とは春の愁かな (富安風生)
 
ハナニラ172
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クリスマスローズ(Christmasrose)  ~「おめでとう」「アハハハ」~
- 2017/04/05(Wed) -
クリスマスローズ965

いつものように定時のニュースを見ていた。
全国放送の後、地元局に切り替わる。
「今日はS大学の入学式がありました。今年の新入生は8学部合わせて2100人余りです」
体育館での式のあと、外へ出てきたにこやかな顔をした女学生のインタビューが映し出される。
「あっ」と思わず声が出る。
画面の中で受け答えしているのは、母親が以前にその合格を報告してくれた子だったからだ。
あどけない中学生の頃のイメージしかないが、大学生らしい落ち着いた顔になっていた。
続いて“S大学入学式”の看板の前にその子と挟んで立つ笑顔の母親の姿も。
ニュースの後、すぐに母親に電話した。
「おめでとう。今テレビ見ていたよ」
彼女は「アハハハ」と大きな声で笑った。
それにはテレビに映ったことへの嬉しさと恥ずかしさが入り混じって、戸惑いを隠すような照れを感じた。
「良い思い出になったね」と私。
「帰省した時にまた一緒に出かけます」と。
大勢の晴れ姿の中からカメラに選ばれた偶然とそれをたまたま家で寛いで見ていた偶然。
そうそうあるものでなく、少しの時間、私の顔には楽しい笑みが続いた。
教師を目指すという彼女、その目的達成のため四年間の中で多くのことを学び、身につけて欲しいと願わずにはいられない。

庭のクリスマスローズも今が盛り。

  入学の子の顔頓(とみ)に大人びし  (高浜虚子)
 
黒クリスマスローズ966

黒クリスマスローズ967

黒クリスマスローズ968

クリスマスローズ996
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マンサク(満作・金縷梅) ~開ける、開けられない~
- 2017/03/30(Thu) -
満作1724

毎日使う器具の動きが弱くなってきた。
パワーが低下しているようだ。
電池の交換することにして、収納蓋を開けようとした。
が開かなかった。
何度もチャレンジしたがダメだった。
これまでは簡単にできたはずなのだが。
いろいろな補助具を使ってなんとか開けた。

手指の力に加え、その操作力も衰えている。
前に出来ていたことが出来なくなりつつあることの現実を認識する。
今はこうしてゆっくりと坂道を下っているのだということを自分に言い聞かせる。

二月下旬に咲き出したマンサクはまだ盛りの様を見せてくれている。
ひょろひょろとしたその独特の外観にもよらず開花期間は意外と長い。
この黄色い紐花が地に一面広がる頃には葉も出始めるはずである。

   まんさくや中也詩集の染み一つ  (火村卓造)

満作1723

満作1722

満作1721
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レオパとレオコ(ヒョウモントカゲモドキ・豹紋蜥蜴擬) ~いやされて~
- 2017/03/24(Fri) -
レオパとレオコ517

レオパとレオコはすっかり仲良し。
最初は年寄りと若い子を一緒にしてどうなるかと心配したが。
今ではその年齢差も厭わず、互いにスキンシップして平和に同居する。
やはり同類の肌は馴染むのだろう。
脚を乗せたり体をくつけ合ったり。
交互に上になったり下になったり。
心を通わせ、信を寄せ、互いの存在を認め合うように。

掌に乗せるといい子で目を細めてじっとしていたりする。
睦まじい二人を見ていると、こちらまでも心穏やかになる。

明日は部屋を掃除してあげよう。
それからお風呂にも入れててきれいに。
かわいいお客さんがお見えになる日だ。
ふたりもご挨拶しなくては。

今朝は弓形の春の月が東の山なみのすぐ上にある。
「きれいだ」

  外にも出よ触るるばかりに春の月  (中村汀女)

レオパとレオコ518

レオパとレオコ519
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クンシラン(君子蘭) ~お伺いしていいですか?~
- 2017/03/23(Thu) -
君子蘭171

携帯が鳴った。
唐鍬の楔を買いにホームセンターへ向かって歩いているところだった。
遠く九大で学ぶ彼女の名が表示される。
昨夏、帰省した折には祖母と訪ねて来てくれ、学びの様子や、学友とのふれあいなどを楽しそうに話してくれた。

「やあ久しぶり。もう春休みになったのかな」
「はい、それで妹たちがどうしても遊びに行きたいって言うんですが、お伺いしていいですか?」
「そうか。ツインズも進路が決まったのかい」
「ええ、ノリは…へ、マリは…へきまりました」
「それは良かった。で来るのはいつ」

仲良し三姉妹である。
双子の妹たちも進学先が決まり、家を離れる前に揃って遊びに来るとのこと。
我が家には女の子はいないので、今時のどんな話題が口から飛び出すか楽しみである。

迎える部屋には丁度、満を持してのクンシランが鮮やかなオレンジの花をまとまり咲かせる。
葉に抱かれるようにした花芽を見つけたのは今から約ひと月前だった。
少しずつ茎を伸ばし、蕾を膨らませ、色を纏い、閉じられた袋の先を一つひとつ開いていく。
今日はどうか、まだかまだかと毎日のように眺めてきてようやくである。
まさにグッドタイミング。

来るのは土曜日の午後。
ちょっときれいにして迎えよう。

   君子蘭整理のつかぬ文机  (北さとり)

君子蘭175

君子蘭174

君子蘭173

君子蘭172
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クリスマスローズ(Christmasrose)  ~それぞれのはるやすみとさくらのかいか~
- 2017/03/22(Wed) -
赤紫クリスマスローズ171

テキストを買いに本屋へ行った。

いつもと違って子どもの姿が多いのに気がついた。
そうだ、春休みだ。
進級、進学へむけての準備のこの時期。
いいなあ。

昨日で12月から進めてきたのが終わった。
また新たに始める目的の3冊を購入した。

毎日続ける。
少しずつでも。
例外を作らない。
これが自分で決めたこと。

東京では桜の開花だという。
庭にも花姿がだいぶ増えてきた。
葉も花も同じような濃い赤紫のリスマスローズがある。

   春休み子等の大地の賑はひに  (川畑火川)

赤紫クリスマスローズ172
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クロッカス(Crocus)  ~水と花と線香の香りと~
- 2017/03/21(Tue) -
クロッカス171

墓地は歩いて30分ほどのところにある。
そこまでの道のり、野の花や家々の庭を見ながら歩を進める。
特産小梅の白梅の広がりを抜けると、もうそこである。
天竜川を見下ろせる眺めの良い地。
すでに多くの墓に新しい花が供えられている。

一連のことを済ませ、手を合わせる。

同じコースを返す。
畑地や果樹に、シロハラ、ムクドリ、ツグミ、ヒヨドリなどを見る。
チョウも飛ぶ。
風もなく、適度な運動にもなった。

2日ほど前からクロッカスも咲く。

  月日過ぎただ何となく彼岸過ぎ (富安風生)

クロッカス170
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クリスマスローズ(Christmasrose)  ~静かに溶け込んで~
- 2017/03/19(Sun) -
緑クリスマスローズ723

自治会の本年度の決算について会計監査をした。
諸帳簿等全般において適正に処理されていることを確認し、会計報告書に署名捺印をする。
滞りなく済み、ほっとした表情を浮かべる会計さんを労う。

薄緑のクリスマスローズが咲いている。
花は葉色と似ているので、紛れてあまり目立たない。
それぞれの持ち味。
そんな姿に共感を覚えたりする。

  花咲くといふ静かさの弥生かな  (小杉余子)

緑クリスマスローズ722
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フキノトウ(蕗の薹) ~ほろにがい旬~
- 2017/03/18(Sat) -
フキノトウ682

子どもの頃から大相撲が好きだった。

テレビ中継の取り組みの合間に昔の力士の映像などが流れると見入る。
先日は一世を風靡したいわゆる栃若時代の栃錦と初代若乃花の一戦が白黒で映されていた。
激しい攻防の熱戦の末、若乃花が勝利した。
勝負のあとのその表情を見て、「土俵の下には銭が埋まっている」という、“土俵の鬼”と言われた彼の言葉を思い出した。

次の柏鵬時代では、私はなぜか柏戸の贔屓だった。

新しい流れを感じさせる今場所、優勝の行方が楽しみである。

個人的にはせつない思いもある。
親しくしていた君の四股名が番付から消えてしまったからだ。
高校卒業して入門し、精進を重ね昨年ようやく三段目まで昇った。
中学生の時から知っているだけに、【郷土の力士成績】欄にその名がないのは淋しい。
また新たな境地のもとで、自身の人生を切り拓いていって欲しいと願う。

フキノトウを取った。
まだ薄皮を被っているモノもあり、それは残した。
味噌汁に入れた。
春の香りがした。
ほろ苦かった。
次は蕗味噌もいい。

  洗ひても蕗味噌練りし箸匂ふ  (金だみき)

フキノトウ683

フキノトウ684
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ユキワリソウ(雪割草)  ~♪はるかな空の果てまでも 君は飛び立つ♪~
- 2017/03/17(Fri) -
ユキワリソウ1731

夕方のニュースを見る。
「県下の小中学校は卒業式のピークを迎えています」
アナウンスとともに流れる映像。

きりりとした姿の子等とその確かな成長を見つめ喜びを深くする保護者の顔。
画面のこちら側でその晴れやかな場を嬉しい思いで共有する。
今の別れと旅立ちの余韻はしばらくしてまた新たに始まる希望と期待に充ち溢れていくのだろう。
三月は少年と少女の胸を熱くする素敵な季(とき)である。

そんなこととは無縁だが、同様にこの時期を自分の一つの節目として意識化する。
歳に肯いつつも新たな未見の我を見つけるべく。
その時々の初心。

伸び出した秋明菊の葉に囲まれるように濃いピンクの小さな花があるのを見つけた。
ひょろっとした細い茎にたくさんの蕊、これも雪割草のようだ。
昨日までは気づかなかった。
そこに植えた記憶もない。
ひょいとしたそんな発見が楽しい日々である。

   ゆく雲の遠きはひかり卒業す  (古賀まり子)

ユキワリソウ1732

ユキワリソウ1730
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シブガキ(渋柿) ~伐る~
- 2017/03/16(Thu) -
渋柿伐採601

混合油を買いにホームセンターへ出かけた。
チェンソーの燃料だ。

ついでに園芸売り場も見る。
ジャガイモの種芋が売られていた。
畝の準備はまだしていない。
畑作業も煽られる。
月末までにはなんとかして植えられるようにしよう。
パンジーをはじめとした色とりどりの花も並ぶ
それらの花々に誘惑されそうだった。
財布の紐を締める。

4L缶を購入した。

伐ったのは結構の高さになっていた渋柿だ。
三脚などを駆使しても手が届かず、収穫するに困っていた。
2時間ほど掛かった。
離れたところにあるもう一本の渋柿は残す。
少しでも自家用の干し柿作りは続けよう。

思えばこの1年でだいぶ木を伐った。
生活をコンパクトなものにしていこうと思った。
まだまだだ。
もっともっと。

   春といふ大いなる掌の上  (内藤悦子)

渋柿伐採600
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ユキワリソウ(雪割草)  ~それぞれにあるモノやコトからの卒業~
- 2017/03/15(Wed) -
雪割草570

大きな市庁舎を過ぎて左折し、天竜川と並行して走る国道を南に向かう。
その時である。
家人が助手席から身を前に乗り出して声を上げる。
「あれ、あれ、見て。大きい鳥が飛んでいる。あれ何?」
フロントから見える上方に大きな翼を広げて一羽の鳥が飛んでいた。
「アオサギだよ。ほら、魚を咥えている」
「アオサギ?へえ~」
悠然と飛んで視野から消えた。
広い河川敷に目を遣ると、他にもいろんな鳥の姿があった。
用あって、数十㎞離れたI市に行った帰路のことだ。

ラジオはそれぞれの「卒業」やその思い出について語っていた。
尾崎豊の歌が流れていた。

庭にはまた一つ雪割草が咲いた。

   潦あれば日があり卒業す  (秋元不死男)

雪割草571
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クリスマスローズ(Christmasrose)  ~きせつの便り~
- 2017/03/14(Tue) -
クリスマスローズ366

気象予報士が教えていた。
鶯の初鳴きが各地で始まっているのだと。
すでに銚子、熊谷、前橋など、関東でも観測されたという。
もうそうなのか。
その美声がこの地に響き渡るのもそう遠くはなさそうだ。

耕していたらミミズが出てきた。
結構太く長かった。
今年初めてのご対面である。
突然明るいところに引っ張り出されてびっくりだったろう。
小さな命にも春の光。

スーパーに買いものに付き合った。
「ねえ、ウルイが出ているよ!」と手に取って私に見せる。
薄黄色のスーと伸びたやわらかな葉が数枚パックに入っていた。
野菜として売られているとは知らなかった。
早い気がするのはハウスで栽培されているからなのか。
大葉擬宝珠は家にいく株も植わっている。
旬の時期に好きな時に好きなだけ取って食べる。

いろいろな季節の便りが届くこのごろである。

   ホワイトデーお返しの形は心だけ (あや)


クリスマスローズ367
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