キョウガノコ(京鹿子) ~智恵子の考え~
- 2018/06/21(Thu) -
光太郎智恵子18

調べ物をしていた。
それで書架から『光太郎智恵子』を取り出し開いた。
これは二人の間で交わされる手紙を中心に、その周りを取り巻く人々とのやりとりをまとめた書簡集。
後半には狂気する智恵子への対応に疲れる光太郎がその心情を吐露する生々しい内容も載る。

そんな中で目に留まった智恵子の手紙。
総選挙に誰を選ぶかということを問われて述べている。
   
もしあったら……リンカーンのやうな政治家を選びませう。
日本にだって一人ぐらゐ、正しい事のために利害なんかを度外に置いて、大地にしっかりと誠実な根をもちまっすぐに光りに向って、その力一ぱいの生活をする喬木のやうな政治家があってもいいだらうと思ひます。
さういふ政治家なら有頂天になって投票することでせうとおもひます。  (略)
情実や術数のやうな政党なんてだめですね。 〈大正13年(1924)5月〉

94年前の日本の政治についての智恵子の考え。
そして今、そのリンカーンの国は…。

結局、その本からは私が探していたものは見つからなかったが、あらためて二人の思想、恋愛観、夫婦観、藝術観などを考えるひとときとなった。


ピンクの小さな花を集めて咲く京鹿子。
昨年は病気になってその開花を見ることはできなかったが、場所を移したら復活してくれた。

  日が差せば命のいろに京鹿子   (小松崎爽青)

京鹿の子185

京鹿の子184

京鹿の子183

京鹿の子182

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ツクシカラマツソウ(筑紫唐松草) ~床屋で~
- 2018/06/20(Wed) -
ツクシカラマツソウ181

蒸し暑さ、そして髪も伸びて。
そろそろ頃合いかと思って、いつもの床屋に行った。

先客が1名いて、女性の理容師が鋏を動かしている。
私を隣の椅子に案内したのは黒シャツ姿の若い男性理容師。
初顔。
横では彼女が様々な話題を取り上げては淀みなく話しながら理髪する。
40代と思われる客もその一つひとつに楽しそうに応じている。
私は目をつぶり、横の会話に欹てる。
こちらの彼はほとんど無言で。
実のところ私にとってはそれがいい。
であっても、細やかな鋏捌きには確かな腕を感じる。
終わりになってようやくの声掛。
「こんな感じに仕上げましたがいかがでしょうか」と鏡を後ろにして確かめさせる。
「じゅうぶんです。ありがとうございました」と私。
「おひげの処理はご自分でされるんですか?」
数年前から顔の中に髭がある私。
「ええ」
「お似合いですよ」とさりげなく。
その時この理容師にしてもらってよかったと思った。

必要なことだけを。

庭の片隅にはツクシカラマツソウも。
それは花というにはあまりにも小さくて。
マクロにして見れば線香花火のような形。


   青梅雨の深みにはまる思ひかな  (石川桂郎)

ツクシカラマツソウ182

ツクシカラマツソウ183
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リュウキュウアサガオ(琉球朝顔) ~河川清掃~
- 2018/06/18(Mon) -
リュウキュウアサガオ181

昨日は町の河川清掃。
毎年梅雨時に行う。
作業開始時刻は6時。
5時半頃に家を出て徒歩で分担区に行く。

葦が2㍍の高さを超えるほどに茂る。
それを刈り取り、川から引き上げて軽トラで捨て場に運ぶ。
山積みで数台分の量になる。
約一時間で終了。

家に戻ると、目に入ったのは一輪の群青の朝顔。
まだ蔓は伸びず、地面のすぐ上に。
その色と厚めの葉からすれば2年ほど前に植えたことのある琉球朝顔か。
たしか名前は“クリスタルブルー”。
この先たくさんの花が咲いてくれるといいのだが。

  朝顔の紺のかなたの月日かな (石田波郷)

リュウキュウアサガオ182
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ユキノシタ(雪の下・鴨足草) ~壊れる~
- 2018/06/15(Fri) -
ユキノシタ181

印刷しようとすると、部品交換が必要とのメッセージがモニター画面に出る。
初めてのことだ。
ネットで調べる。
作業は業者に依頼してやってもらうこととある。
およその金額も表示される。
結構な額になる。
家電量販店に出かけてプリンターを見る。
価格を見ると部品代+作業貸の金額とあまり変わらない。
買うことにする。

このところいろいろが壊れる。
それぞれが経年劣化で仕方ないのもあったりする。
加えて私自身がいろいろを壊してしまう。
先日はドアの硝子を割ってしまったし。
気をつけなくては。

バランスを取って咲くのはユキノシタ。
カルダーのモビールを思い起こさせる。
一つひとつの花の表情もかわいい。
蜂も来て遊ぶ。

   低く咲く雪の下にも風ある日  (星野椿)

ユキノシタ183

ユキノシタ184

ユキノシタ185
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ヒメシャラ(姫沙羅)~『ターナー展』風景の詩~
- 2018/06/13(Wed) -
ターナー展

スローな時間に委ねる田舎での日常。
たまには都会へ出てみようと。
そんな気になって、朝5時05分の高速バスで新宿へ。
損保ジャパン日本興亜美術館で『ターナー展』を観る。

帰りは珍しくバス酔いしてしまった。

今、姫沙羅も咲く。

  六月や樹陰に佇てば肌しめる (大竹孤悠) 

姫沙羅181

姫沙羅182

姫沙羅183
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ヤマアジサイ(山紫陽花) ~買い替え~
- 2018/06/11(Mon) -
山紫陽花181

軽トラにさよならすることにした。
年式が古く、だいぶガタが来ていた。
長く乗ってきたので愛着はあったが。
よく働いてくれて感謝、感謝。

その下取り査定は1万円。
新しい車が届くのは7月下旬。

甘茶と並んで青みの山紫陽花も咲く。

  紫陽花やはかなしごとも云へば云ふ (加藤楸邨)

山紫陽花182

山紫陽花183

山紫陽花184
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ホオズキ(鬼灯の花) ~ゆらゆらとほのかな光~
- 2018/06/10(Sun) -
鬼灯の花181

昨夜はホタルを見に行った。
少し早いかとも思ったが。
歩いて20分ほど。
小さな川沿いの窪地。

明かりのない小径を進んで5分ほど。
するとゆらゆらとほのかな光。
いるいる。
顔のそばを飛んでいく。
足もとの草むらに止まる。
思いの外多くの数が舞う。

帰路、「また来週も来ようか」
夜風が気持ちいい。


鬼灯の花は白い。
ところどころはすでに薄緑の紙風船。
一つの花が落ちて葉の上に乗っている。

   かがみ見る花ほほづきとその土と  (皆吉爽雨)

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チョウセンキハギ(朝鮮木萩) ~梅雨晴間~
- 2018/06/08(Fri) -
朝鮮木萩181

梅雨入りしてその翌日、気持ちいい晴れ。
週末は崩れるとラジオは予報を伝える。
貴重な晴れ間だと早朝に外の作業をすませる。
枝を大きく伸ばした木々の剪定。
側溝の土砂浚いなど。

デデポッポーとつがいでキジバト。
朝鮮木萩には紅紫の花があふれ咲く。

  梅雨晴間絶えて久しき友来る   (高浜虚子)

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ヤマブドウ(山葡萄の花) ~どうにもならんことは~
- 2018/06/03(Sun) -
山葡萄181

昨日の新聞にあった言葉。

 どうにもならんことは
 どうにもならん
 どうにかなることは
 どうにかなる

そうだなあ。
達観というか、そういう境地でいたいものだなあ。

   さざなみの田水や植ゑしばかりなる    (高浜年尾)

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山葡萄183

山葡萄184

山葡萄185
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オールドローズ(薔薇・キング・ジョージ4世)  ~「きょうねえ…」~
- 2018/05/31(Thu) -
キングジョージ四世181

夕食時だった。
「きょうねえ、雉を見た」
「ほら、下った中島さんところの果樹園の横にある畑」
「顔が血のようにほんとに真っ赤で」
楽しそうにそうに話す。

雉はあまり警戒心が無く、辺りをのんびり歩く姿が時折見られる。
そういえば先だっては「キツネを見た」とも言っていた。
ここら一帯は彼らにとって住みやすい環境が備わっているのかもしれない。

会話…、私はもっぱら聞き役が多い。
 
   ロココ美として極まれる薔薇もあり  (京極杞陽)
 
キングジョージ四世182

キングジョージ四世183
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サクラウツギ(桜空木) ~「思い出とともに」~
- 2018/05/31(Thu) -
桜空木181

人の動きの無い早い朝の草取り。
イヤホーンでいつもの番組を聞きながら。

「人は思い出とともに生きていくもの」
「物は壊れたり無くったりするが、思い出は一生消えない」

耳に入るそんな言葉。
私にも、誰にも話さず心の奥に仕舞ったまま持ち続けている“オ・モ・イ・デ”や“重いで”も。

草は小さいうちに…。

   ねばならぬもののみ増えて五月尽   (加藤瑠璃子)

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桜空木183
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シャクヤク(芍薬) ~初めて~
- 2018/05/28(Mon) -
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昨日の昼前。
「ねえ、暑くない?」
「冷房入れていい?」
私はその必要を感じていなかった。
気温が高いのに加え、調理のそばでさらに暑く感じたのだろう。
体が求めるならそうするがいい。
「23℃にするね」と言い、ONにした。
5月に入れたのは初めての気がする。

私は自分の部屋は早朝から窓を開け風を通していた。
ときおり郭公のゆるりとした声が入ってくる。
チリチリチリ…と繰り返して鳴いているのは何だろう。

   芍薬の心なかなかに見えざりき   (雨村敏子)

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ツルコザクラ(蔓小桜) ~ひろう~
- 2018/05/28(Mon) -
ツルコザクラ181

地区の環境美化活動があって参加した。
毎年5月末の日曜日ときまっている。
袋を持って道路のゴミ拾いをする。
若い両親とともに小さなお子さんの姿もある。
40分ほどで終わった。
量的にはきわめて少なく、私の袋にはタバコの吸い殻3個とお菓子の袋一つだけ。
意識が向上していることの表れだろう。

溢れるように咲くピンクの花はツルコザクラ。
毎年この時期の花である。
丈夫な宿根草だ。

  蔓小桜よ純情の五月もあったのだ  (あや)

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シャクヤク(芍薬)  ~歓迎されぬ訪問者~
- 2018/05/26(Sat) -
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玄関を出て足を一段踏み降ろしたとき、困ったものが目に入る。
ああ~、ああ~、地面の上に赤茶色のそれはジムグリ。
その大きさと長さ、くねくねの姿は苦手。
子どもの頃から、その存在はどうしてもダメ。
今でこそ、落ち着いてなんとか目を合わせることはできるようにはなったが。
気温が高くなり、涼しい場所にとでもやってきたのだろうか。
じっとして動きそうもない。
おとなしいとはいえ、どうも近寄ることができない。
仕方なく別の部屋へ回り、そのドアから出ることに。

花を収めて、玄関に戻った時にはそれはいなかった。

これからは彼らの好きな暑い季節。
毎年何度かは青大将も訪ねててくるし。
できれば、わが家以外の別の場所でくつろいでいただきたいのだが。

ん~ん。
まだ近くにいるかあ…。

   芍薬のうつらうつらと増えてゆく  (阿部完市)
 
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シロアヤメ(白菖蒲) ~その後~
- 2018/05/25(Fri) -
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シロアヤメも咲く。
低くて小さくて。
目立たなくて素朴で。
この花…。

術後ひと月の検診があった。
丁寧に結果を話してくださる。
信頼できる先生だ。
すべてにおいて順調である。

  あやめ咲てきのふもけふも雨が降る   (今成ゝ人)

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ツルバラ(蔓薔薇)  ~軽いフットワーク~
- 2018/05/24(Thu) -
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義姉が籠いっぱいに苺を持ってきてくれた。
こちらでも今採れ時なのだが。

「鳥に食べられないうちにと思って」
「早採りしたので、生でなくジャムにしてね」

見れば赤の色づきがまだ少ないものが多い。
たしかに生食には向きそうもない。

「あら、あんなところに薔薇が」
見上げて義姉が言う。
家の入り口、ほかの木に寄りかかるように3メートルほどの高さで赤い蔓薔薇が咲いている。
はじめはアーチ状にするつもりでその場所に植えたのだったが頓挫。
今では、道行く人にも見えるし、これはこれでいい眺めだと自己弁護。

「上野で『プラド美術館展』を観てきたの」と、ベラスケスの絵について語る。
相変わらずフットワークが軽い義姉である。

   薔薇育て来し人美しく老いにけり  (稲畑廣太郎)

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ピラカンサ(Pyracantha・タチバナモドキ) ~朝飯前~
- 2018/05/24(Thu) -
ピラカンサ181

今、日の出は4時40分頃。
朝が早い私はおよそ5時半には畑にいる。

遠くからはカッコーの声が届く。
鶺鴒が土の上を気楽に歩き回ったりする。

静かな時間、清々しい空気を吸いながら動くのはなんとも気持ちいい。

イヤホーンを耳にし、現下のさまざまな情報を得つつ。
そしてきまった番組が終わる頃に家に入る。
すれば、テーブルには朝食の用意。

五月、そんな毎朝。

   手を広げ五月の空に心干し (あや)

ピラカンサ182

ピラカンサ183

ピラカンサ184

ピラカンサ185
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キャットミント(犬薄荷・Catmint) ~田植え頃~
- 2018/05/20(Sun) -
八代亜紀絵画展
                                                                      (チケットから)
『八代亜紀絵画展~アートの世界~』を観てきた。

国道を一時間ほど走り、市街地を抜けると、美術館までの道々、両サイドには田園風景が広がる。
見える先々、田ごとに田植えの人々。
この時期ならではののどかな光景。
そしてほぼ予定の時刻に到着。

特別出品も含めて総数133点の展示。
フランスの「ル・サロン展」入選作を中心にダ・ヴィンチやラファエロの模写なども含め、なかなか壮観である。
モチーフも自画像や風景、猫、花などと多岐にわたる。
どれもが丁寧な描写で表現に向かう作者の真摯な態度が伝わる。
多くは油彩だが、市民ギャラリーには水彩画も20点ほど。
この「みんな、こどもだった」シリ-ズは、懐かしさを伴うほのぼのとした作品で惹かれる。

ステージに立つ姿を思い浮かべつつ、多忙な歌手生活と制作活動を両立させていることに感銘を受ける。
まさに“時間は創るもの”の実践。

外に出て、世に知られる桜の名所の城址公園を散策する。
4月の賑わいとは違った誰も居ない静かな葉桜の下、吹き抜ける風が心地よい。

庭では藤色のキャットミントが咲く。

   五月を歩く恋とは別の話して   (河草之介)

キャットミント181

キャットミント182

キャットミント183

キャットミント184
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エビネ(海老根・蝦根・化偸草) ~ぐぅわっ ぐぅわっ ぐぅわっ…~
- 2018/05/18(Fri) -
海老根2181

「ぐぅわっぐぅわっぐぅわっぐぅわっぐぅわっぐぅわっ…」

このところ夕刻になると外から私の部屋に入り込む声がある。
それが誰のものかは知っている。
そう、あの全体を緑で塗ったかわいいアマガエル。
体は小さいのに声は低く大きい。
声のトーンやリズムからすればまだ同じ一匹だけ。
私が寝る前までそれは続く。

鉢植えの月下美人の広い葉にちょこんと佇んでいるのを見つけたのは3日ほど前。
座り心地がいいのだろう。
声がするのはいつもその辺りから。

「ぐぅわっ」は、12~15音ほどが多いが、時には5,6音で切れたり長いときは30音を越えて続くことも。
長さの区別に何の意味があるかは知らないが、ともあれなかなか楽しい独唱。

また一つ季節の音が増えた。

   雨蛙音符を変へず鳴きつづく  (服部高明)

海老根2182

海老根2183
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ジャーマンアイリス(German iris・ドイツ文目) ~新聞記事~
- 2018/05/17(Thu) -
ジャーマンアイリス1181

ある公募展で長年の友人と久しぶりに会った。
彼は定年を待たずに、早期退職をして今は彫刻をライフワークとしている。
近くに住んでいながら、半年ぶりになるだろうか。

彼が言い出したのが「去年、△◇へ女房と二人で闘牛を見に行ってさあ」と。
飛行機に乗って4泊の旅だったという。
制作のモチーフにするために、あの迫力ある牛を観察したかったらしい。
結果、昨年の『新制作』にはそれを出品し、受賞している。
だが、彼が言いたかったのはそのことではなかった。
そこからさらに知人の居る市に移動して2泊する。
「そこでお土産を買ったんだよ。そしたらさあ。その包み紙の地元新聞に、〇〇さんの記事が載っていて」
そう、私は2年前の今頃、自身のイベントのためにその地にいた。
「あまりにも偶然に、びっくりして」
「何百枚とある新聞の中の1枚が〇〇さんのことだもの。そのうち見せようと思って家に取ってあるよ」
「今度、家に来てよ。見せるから」

そういうこともあるもんだと、その不思議さに驚嘆する。

たっぷりとした花びらのジャーマンアイリスも少しずつ咲き始めている。
この先さらにさまざまな彩りが加わっていく。

  アイリスを見ゆる一眼にて愛す (日野草城)

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コウゾ(楮の雄花) ~いただいたもの~
- 2018/05/07(Mon) -
楮の雄花181

朝食をすませ、食休みをしていたとき、倉畑さんが訪ねてこられた。
「筍が採れたので」と、2本。
ご自宅の裏に竹林がある。
多くの土地を所有する古くから続くこのあたりの名家。

早速皮を剥いて包丁を入れる。

先日はおとなりの片山さんがコシアブラを持ってきてくださった。
ご近所、皆さん温かいかたばかり。

楮に黄白色の雄花も咲いた。
赤い糸状の雌花に少し遅れての開花となる。

  筍の光放つてむかれたり  (渡辺水巴)

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キエビネ(黄海老根) ~コンサート~
- 2018/05/06(Sun) -
黄海老根180

名古屋フィルのコンサートに出かけた。
円光寺雅彦氏の指揮による。
久しぶりにオーケストラの演奏を堪能。

些末な事柄を繰り返して日々明け暮れる。
刺激も昂揚することもなく。
それはそれで平和でいい。
でも時にはこうして日常を離れた文化空間に身を置くのがいい。

時間は産み出し、生活は創るもの。

   主の目じつと待ちたる花えびね  (和田政子)

黄蝦根182

黄海老根183
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掛軸(富峰桜花と金太郎)  ~床の間の季節感~
- 2018/05/05(Sat) -
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掛軸の掛け替で季節感を意識して過ごす。
月ごとに、あるいは行事などに合わせて出しては仕舞う

四月は『富峰桜花図』。
そして五月に入り『金太郎図』。

その意義とその行為を楽しむ。
生活を遊ぶ。

   たまご割れば小さな満月こどもの日 (稲石実) 

霊峰桜花図182

霊峰桜花図183

金太郎181

金太郎182

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ブルーベリー(blueberry) ~ある会話~
- 2018/05/04(Fri) -
ブルーベリー180

プラ製容器包装の排出日だった。
歩いて3分、手に提げていく。
先にお隣の松山さんのおじさんが軽トラから袋を降ろしていた。
久しぶりにお話しする。

「いよいよまた桃の仕事もお忙しくなる時期ですね」
四世代家族だが果樹はおじさんお一人でやっていらっしゃる。
「いやあ、桃ももう今年でお終いにしようかと思っているんな」
「一人じゃもう無理だもの」
婿さんやお孫さんは皆さんお勤めだ。
「田圃も畑もやめて桃だけにしてきたけどな」
「おあらもう92(歳)だし」
そう思えないほど声には張りがあるし、姿勢も良い。
「消毒もたいへんよ」
「草刈りだけでもえらい手間さ」
このところ早朝に軽トラを運転し、桃畑に出かけていく姿をよく見かけていたが。
「また、ことしもハズレ(規格外)をやるでな」
毎年段ボール一箱分をいただく。

ご近所でも耕作していない畑が多くなり、それが太陽光発電に替わってきた。
松山さんの桃畑は来年からどうなるのだろう。

とにかく昔からよく働くおじさんだ。
ゴミ出しまですべてこなしている。


ブルーベリーには釣鐘状の白い花が鈴なり。
今年も実りは期待できそうだ。

  初夏の一日一日と庭のさま (星野立子)

ブルーベリー181

ブルーベリー182

ブルーベリー183
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ヒョウタンボク(紅花瓢箪木) ~風薫る~
- 2018/05/01(Tue) -
瓢箪木181

朝夕は膝にブランケット。
ベッドへは厚手のナイトソックス。
いまなお。
そう、私は冷え症。

若い頃からのこと。
ちっとも改善しない。
困ったものだ。
初夏の風が吹くというのに。

山茱萸の木の下では赤い瓢箪木が咲いている。

   薫風に心洗ふ時を得し  (伊藤柏翠) 


瓢箪木182

瓢箪木183
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ワイルドストロベリー(Wild strawberry) ~40円~
- 2018/04/28(Sat) -
ワイルドストロベリー181

着るものを処分した。
大きな袋に詰めていたら、「わたしのも一緒に持って行って」という。
冬物のコートなど合わせて20着ほど。

隣町のショッピングセンター内にあるリサイクルショップへ行く。
「10分ほどお待ちください」と受付で言われ、店内をぶらぶらする。
時間を見て戻る。
「880円です。署名をお願いします」
1着およそ40円。
片付いてよかった。
まだ整理する必要がありそうだ。

ワイルドストロベリーがグランドカバーとなって広がる。
もともとはハーブとして植えたのだが、その小指ほどの実もとても甘い。
その白い小さな花に虫が止まった。

  花苺草色の虫をりにけり  (高田風人子)

ワイルドストロベリー182

ワイルドストロベリー183

ワイルドストロベリー184
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ジンチョウゲ(白花沈丁花) ~いいかおり~
- 2018/04/21(Sat) -
白花沈丁花181

のほほん。
きまま。
おきらく。
のんびり。
そんなひなが。

むずかしいことはよくわからないし。
みんなをすごいとおもうし。
ほしいこともあまりないし。
すてたいことばかりだし。

こしをいためないように。
おとろえていくからだとそうだんしながら。
おもいついたやりたいことを。
ふとかんがえたことなどを。
そうそう、りょうかんさんのことばをむねにもって。
これからもそんなことでいいか。

庭に広がるいい香りは白い沈丁花から。

  沈丁の四五はじけてひらきけり (中村草田男)

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白花沈丁花185
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ヤエカラマツソウ(八重唐松草) ~お茶を買いに~
- 2018/04/20(Fri) -
八重唐松草181

私はお茶をよく飲む。
昨日茶筒を開けた際、その中がそろそろ次の用意が必要になっていることに気づく。
買いに出かけた。
購入するのは長年同じ茶舗の同じブランド。

顔馴染みの店主が言う。
「新茶がもうすぐ出ますので、待っていただいた方がよいと思いますが…」
「どのくらいですか?」
「あと一週間で出ます」と。
せっかくなので助言に従うことにした。
で、その間どうするかだが、いただいて封を切らずのがいくつかあるのでそれで代用すればいい。
結局何も買わずに帰ってきた。

地面すれすれに小さな八重唐松草が花を開く。
春の庭に次々に訪れてくれる愛らしきものたち。

   二滴一滴そして一滴新茶かな   (鷹羽狩行)

八重唐松草182

八重唐松草183
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シラネアオイ(白根葵) ~いただく旬~
- 2018/04/18(Wed) -
白根葵181

黄色いVW車が庭に入ってきた。
穂波さんだ。
「筍、掘ったので持ってきた」と長靴姿。
レジ袋に4つ入っていた。
「灰汁はある?」
「ああ、すぐに用意できる」
草木灰が一袋、納戸にある。
「あがっていってよ」
「土だらけで汚れているし、これから孫の世話をしなくちゃ」
「またコンニャクができたら持ってくるね」
車の前での立ち話で帰っていった。

遠縁にあたる穂波さんは同じ町の北部に住んでいらっしゃる。
娘さんのご主人はヨーロッパにしばらく単身赴任している。
それでその間、東京から幼子を二人連れて実家にきているとのことだ。


「洗って、切ってくれる?」
すなおに本を閉じる。
外に出て束子で土を洗い落とす。
外皮を2、3枚剥く。
それを半割にして渡す。

早速に深鍋で茹でて夕食に出してくれた。
新鮮だけにやわらかく美味しかった。
毎年届くありがたい旬の味である。

しばらく前から白根葵が咲いている。
嫋やかな花だが花期が長くていい。

   筍を茹でてやさしき時間かな   (後藤立夫)

白根葵182

筍181

筍182
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シュンラン(春蘭) ~花は咲くなり~
- 2018/04/15(Sun) -
春蘭180

「ホウレンソウを持ちに来ない?」
「そろそろ薹が立ちそうだから」

11時少し回ったところで義姉から電話があった。
「ありがとうございます。ではこれから伺いますね」
車で5分ほどの所に一人住まいである。

「独活(ウド)も入れておいたから」
レジ袋に入れて玄関に用意してくださってあった。
いただいてすぐ帰るつもりだったが、「上がって、お茶飲んでいって」と。

テーブルにはお菓子やウコギのおひたし、それに独活の酢のものがすでに並べてあった。
舌鼓を打ちながら、近況などを語り合う。
義姉からは短歌のこと、お花見のこと、花の開花が早いこと、八代亜紀の作品展を見に行ったことなど。
「窪田空穂記念館に行ってきたの」と、長距離運転もものともしない行動派でもある。
彫刻制作の様子なども尋ねられる。
義姉との会話は共通の話題が多く、いつも弾んで楽しい。
「今度またうちにもよってください」
30分ほど経って、お暇する。

春蘭は葉に紛れひっそりと咲く。
色も形も目立たないので、そこに花があることを気づく人は少ない。

武者小路実篤『美術論集』にあった言葉。               
 人見るもよし、
 人見ざるもよし花は咲くなり

  春蘭を得し素朴なる日を愛す   (吉田草風)

春蘭181

春蘭182

春蘭183

春蘭184
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