ジョウビタキ(尉鶲)  ~何年もの付き合い~
- 2017/03/26(Sun) -
尉鶲03

窓の外に小さな影が動いた。

尉鶲だった。
とまったのは赤い新芽が見られる牡丹の茎だった。

人なつっこくて、相変わらずの愛らしさだ。

ツッツッツッの声を聞いたのは去年の10月下旬。
ここらもだいぶ暖かくなってきた頃、そろそろ故郷の大陸へ戻る時期だろう。
毎年、3月の末までにはその姿が見えなくなるのだ。
この鳥は私に季節を教えてくれる。

畑に肥料を施した。

  翔てば野の光となりて春の鳥  (長瀬きよ子)

尉鶲05

尉鶲04
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ユキワリソウ(雪割草)  ~ここにも小さな春が~
- 2017/03/25(Sat) -
ユキワリソウ513

台所の外にある杉から二羽の雉鳩が飛び立った。
気になって近寄った。
まばらに小枝が重ねてあった。
巣作りを始めたようだ。

小さな桃色が土に触れるようにあるのを見つけた。
また一つ、ユキワリソウが生まれていた。

そこかしこで季節を迎える営みが静かに進んでいる。

  人は影鳥は光を曳きて春  (永方裕子)

ユキワリソウ514

ユキワリソウ512
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レオパとレオコ(ヒョウモントカゲモドキ・豹紋蜥蜴擬) ~いやされて~
- 2017/03/24(Fri) -
レオパとレオコ517

レオパとレオコはすっかり仲良し。
最初は年寄りと若い子を一緒にしてどうなるかと心配したが。
今ではその年齢差も厭わず、互いにスキンシップして平和に同居する。
やはり同類の肌は馴染むのだろう。
脚を乗せたり体をくつけ合ったり。
交互に上になったり下になったり。
心を通わせ、信を寄せ、互いの存在を認め合うように。

掌に乗せるといい子で目を細めてじっとしていたりする。
睦まじい二人を見ていると、こちらまでも心穏やかになる。

明日は部屋を掃除してあげよう。
それからお風呂にも入れててきれいに。
かわいいお客さんがお見えになる日だ。
ふたりもご挨拶しなくては。

今朝は弓形の春の月が東の山なみのすぐ上にある。
「きれいだ」

  外にも出よ触るるばかりに春の月  (中村汀女)

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レオパとレオコ519
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クンシラン(君子蘭) ~お伺いしていいですか?~
- 2017/03/23(Thu) -
君子蘭171

携帯が鳴った。
唐鍬の楔を買いにホームセンターへ向かって歩いているところだった。
遠く九大で学ぶ彼女の名が表示される。
昨夏、帰省した折には祖母と訪ねて来てくれ、学びの様子や、学友とのふれあいなどを楽しそうに話してくれた。

「やあ久しぶり。もう春休みになったのかな」
「はい、それで妹たちがどうしても遊びに行きたいって言うんですが、お伺いしていいですか?」
「そうか。ツインズも進路が決まったのかい」
「ええ、ノリは…へ、マリは…へきまりました」
「それは良かった。で来るのはいつ」

仲良し三姉妹である。
双子の妹たちも進学先が決まり、家を離れる前に揃って遊びに来るとのこと。
我が家には女の子はいないので、今時のどんな話題が口から飛び出すか楽しみである。

迎える部屋には丁度、満を持してのクンシランが鮮やかなオレンジの花をまとまり咲かせる。
葉に抱かれるようにした花芽を見つけたのは今から約ひと月前だった。
少しずつ茎を伸ばし、蕾を膨らませ、色を纏い、閉じられた袋の先を一つひとつ開いていく。
今日はどうか、まだかまだかと毎日のように眺めてきてようやくである。
まさにグッドタイミング。

来るのは土曜日の午後。
ちょっときれいにして迎えよう。

   君子蘭整理のつかぬ文机  (北さとり)

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君子蘭174

君子蘭173

君子蘭172
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クリスマスローズ(Christmasrose)  ~それぞれのはるやすみとさくらのかいか~
- 2017/03/22(Wed) -
赤紫クリスマスローズ171

テキストを買いに本屋へ行った。

いつもと違って子どもの姿が多いのに気がついた。
そうだ、春休みだ。
進級、進学へむけての準備のこの時期。
いいなあ。

昨日で12月から進めてきたのが終わった。
また新たに始める目的の3冊を購入した。

毎日続ける。
少しずつでも。
例外を作らない。
これが自分で決めたこと。

東京では桜の開花だという。
庭にも花姿がだいぶ増えてきた。
葉も花も同じような濃い赤紫のリスマスローズがある。

   春休み子等の大地の賑はひに  (川畑火川)

赤紫クリスマスローズ172
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クロッカス(Crocus)  ~水と花と線香の香りと~
- 2017/03/21(Tue) -
クロッカス171

墓地は歩いて30分ほどのところにある。
そこまでの道のり、野の花や家々の庭を見ながら歩を進める。
特産小梅の白梅の広がりを抜けると、もうそこである。
天竜川を見下ろせる眺めの良い地。
すでに多くの墓に新しい花が供えられている。

一連のことを済ませ、手を合わせる。

同じコースを返す。
畑地や果樹に、シロハラ、ムクドリ、ツグミ、ヒヨドリなどを見る。
チョウも飛ぶ。
風もなく、適度な運動にもなった。

2日ほど前からクロッカスも咲く。

  月日過ぎただ何となく彼岸過ぎ (富安風生)

クロッカス170
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キジ(雉・pheasant)  ~お~い~
- 2017/03/20(Mon) -
雉171

道作りがあった。
自治会総出の昔から受け継がれている作業だ。
毎年、春のお彼岸に行う協働と相互扶助の「結い」の一つである。
鋤簾を持つ。
秋から冬にかけて道路に堆積した枯葉や土砂を取り除く。
小一時間で終わる。
世間話をしながら三々五々家路に就く。

畑に出る。
そこに一羽の鳥を見つけ、一瞬足が止まる。
光沢のある紺色の頸部と緑色の胸。
横縞模様の長い尾。
全体美麗な羽毛に覆われる。
金色の目と赤い肉垂れ。
家人に声を掛ける。
「お~い、来てごらん。雉がいるよ」

畑の中を気ままに行ったり来たり。
どうやら口に入れる何やらを探しているらしい。
冬の残り菜をつついたり。
ミミズをほじり出したいのか、足で土をかき回したり。
「ホウレンソウが傷んでいたのはもしかしたらキジ?」
どうだろう。

近くに鵯が来たって、気にも留めない。
のんびりと気楽に歩き続ける。

好きなだけどうぞ。
じゃましません。
待ちます。

5分、10分…。
そして尾羽の伸びた美しい姿で飛び立った。

   群青のすぢひいて雉翔りけり  (林徹)

雉172

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