アジサイ・アナベル(Annabelle) ~時間とともに~
- 2018/06/22(Fri) -
アナベル181

食事時、夏至の話題になった。
「これからは毎日昼の時間が短くなっていくのね」
返事をせず黙って聞いていた。

ある事象を見るとき考えるとき、その基準点をどこに置くかによって心の持ちようもだいぶ違ってくるもの。
たとえば瓶の中のワインが少なくなってきたとき、もうこれしかないのかと思うのか、まだこれだけ飲めると思うのかと。

玄関横にはアナベル。
その故郷は北アメリカだとか。
花ははじめの薄緑から時間とともに白へ。
そして終わる頃にはまた緑に戻る。

   あぢさゐの毬は一つも地につかず  (上野章子)

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キョウガノコ(京鹿子) ~智恵子の考え~
- 2018/06/21(Thu) -
光太郎智恵子18

調べ物をしていた。
それで書架から『光太郎智恵子』を取り出し開いた。
これは二人の間で交わされる手紙を中心に、その周りを取り巻く人々とのやりとりをまとめた書簡集。
後半には狂気する智恵子への対応に疲れる光太郎がその心情を吐露する生々しい内容も載る。

そんな中で目に留まった智恵子の手紙。
総選挙に誰を選ぶかということを問われて述べている。
   
もしあったら……リンカーンのやうな政治家を選びませう。
日本にだって一人ぐらゐ、正しい事のために利害なんかを度外に置いて、大地にしっかりと誠実な根をもちまっすぐに光りに向って、その力一ぱいの生活をする喬木のやうな政治家があってもいいだらうと思ひます。
さういふ政治家なら有頂天になって投票することでせうとおもひます。  (略)
情実や術数のやうな政党なんてだめですね。 〈大正13年(1924)5月〉

94年前の日本の政治についての智恵子の考え。
そして今、そのリンカーンの国は…。

結局、その本からは私が探していたものは見つからなかったが、あらためて二人の思想、恋愛観、夫婦観、藝術観などを考えるひとときとなった。


ピンクの小さな花を集めて咲く京鹿子。
昨年は病気になってその開花を見ることはできなかったが、場所を移したら復活してくれた。

  日が差せば命のいろに京鹿子   (小松崎爽青)

京鹿の子185

京鹿の子184

京鹿の子183

京鹿の子182

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ツクシカラマツソウ(筑紫唐松草) ~床屋で~
- 2018/06/20(Wed) -
ツクシカラマツソウ181

蒸し暑さ、そして髪も伸びて。
そろそろ頃合いかと思って、いつもの床屋に行った。

先客が1名いて、女性の理容師が鋏を動かしている。
私を隣の椅子に案内したのは黒シャツ姿の若い男性理容師。
初顔。
横では彼女が様々な話題を取り上げては淀みなく話しながら理髪する。
40代と思われる客もその一つひとつに楽しそうに応じている。
私は目をつぶり、横の会話に欹てる。
こちらの彼はほとんど無言で。
実のところ私にとってはそれがいい。
であっても、細やかな鋏捌きには確かな腕を感じる。
終わりになってようやくの声掛。
「こんな感じに仕上げましたがいかがでしょうか」と鏡を後ろにして確かめさせる。
「じゅうぶんです。ありがとうございました」と私。
「おひげの処理はご自分でされるんですか?」
数年前から顔の中に髭がある私。
「ええ」
「お似合いですよ」とさりげなく。
その時この理容師にしてもらってよかったと思った。

必要なことだけを。

庭の片隅にはツクシカラマツソウも。
それは花というにはあまりにも小さくて。
マクロにして見れば線香花火のような形。


   青梅雨の深みにはまる思ひかな  (石川桂郎)

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ムラサキツユクサ(紫露草) ~刈り取る~
- 2018/06/19(Tue) -
紫露草181

ぐるりとムラサキツユクサがある。
わずかを残してほとんどを刈り取った。

グラデーションように白から青紫までの花を朝に咲かせてくれる。
3枚の花びらには6本の雄しべと細くて柔らかな毛。
そこへ熊蜂、蜜蜂、紋白蝶などもよく来て遊ぶ。

繁殖力が強く、繁茂するのこの花を家人はあまり歓迎しない。
それでである。
株元からばっさりと。

何かを得るには何かを捨てなければならない…。

  梅雨晴間夕日はどこへ沈まうか   (原田暹)

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カシワバアジサイ(柏葉紫陽花) ~花の名~
- 2018/06/18(Mon) -
柏葉紫陽花181

楓のそばに柏葉紫陽花。

花の名はその色や形や香り、姿の特徴から取ったり、連想させるものから付けられていることが多いように思う。
しかしこの大きな円錐状の白い紫陽花はその名にそれらを求められない。
柏の葉に似ているからと柏葉と、葉から名を取る。
これだけ魅力的な花なので、ほかになもっと素敵な名付けもあっていいと思ったりもする。

たっぷりの花は重くなり、茎はそれを持ちこたえきれず横になったりして咲く。

  紫陽花や登れといへる如く階  (星野立子)

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柏葉紫陽花182

柏葉紫陽花184

柏葉紫陽花185 - コピー

柏葉紫陽花186
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リュウキュウアサガオ(琉球朝顔) ~河川清掃~
- 2018/06/18(Mon) -
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昨日は町の河川清掃。
毎年梅雨時に行う。
作業開始時刻は6時。
5時半頃に家を出て徒歩で分担区に行く。

葦が2㍍の高さを超えるほどに茂る。
それを刈り取り、川から引き上げて軽トラで捨て場に運ぶ。
山積みで数台分の量になる。
約一時間で終了。

家に戻ると、目に入ったのは一輪の群青の朝顔。
まだ蔓は伸びず、地面のすぐ上に。
その色と厚めの葉からすれば2年ほど前に植えたことのある琉球朝顔か。
たしか名前は“クリスタルブルー”。
この先たくさんの花が咲いてくれるといいのだが。

  朝顔の紺のかなたの月日かな (石田波郷)

リュウキュウアサガオ182
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シモツケ(繍線菊・下野) ~アリさん見~つけた~
- 2018/06/17(Sun) -
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6月はシモツケの咲く季でもある。
素朴で目立たないが、私はこの花にいつもしみじみとした愛おしさを感じる。
いにしえ人の歌にでもなりそうな気もして。

枝先に多数の小さな花が密になる。
その淡紅色の5弁の花から蘂がちょんちょんと飛び出る。

一匹のアリを見つけた。
立ち上がるたくさん蕊の中は彼にとってきっと林の探検のように楽しいにちがいない。

シモツケは夏咲きが終わるとひと休みしてまた秋にも咲く。

   後の日に知るに繍線菊の名もやさし  (山口誓子)
 
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