
「やっと逢えたね。」
そう声を掛けたくなったのはジョウビタキ。
秋の色づきとともに毎年我が家にやってくる私の友達だ。
初声を耳にしたのは10月の中頃、ああ今年もやってきたんだと嬉しくなった。
しかし、なかなかその顔を見ることはできず、そうこうして2週間以上も時が過ぎていた。
ところが先週、いつもと様子がちょっと違うことに気がついた。
ツッツッツッ…と見なくても分かる馴染みのその声が、別々の場所から聞こえてきたのである。
聞き違いかとも思ったが、いや確かに一羽ではない。
そして今朝、その姿は庭に現れた。そう、雌雄のつがいで来ていたのだった。
地でじゃれ合う、あるいは枝から枝に追いかけ合うように、そして宙でもつれ合うように。
柿の木で、イボタノキで、梅の枝にと睦まじいつがいをしばらく眺める。
雄は銀灰色の頭に綺麗なオレンジと黒に身を包み、雌は全てを地味な茶灰色で纏う。
横羽の白い三角紋は一緒だ。
初冠雪、初氷の便りが届く文化の日、私には北の大地から一年ぶりに友がやってきた。
好きなムラサキシキブはたっぷりと用意してあります。
3月までお二人でごゆるりと滞在ください。
一羽来てすぐ一羽来て尉鶲 (坂本宮尾)
