ヤマブキ(山吹) ~クレヨンにあった名~
- 2017/04/25(Tue) -
山吹175

風が吹くたびに山吹は大きなまとまりとなって揺れる。
眩しいほどの鮮やかな濃い黄色がゆさゆさと。

子どもの頃はその色を「やまぶきいろ」と言った。
クレヨンにもそう書かれていた。
もし、幼い頃に絵に描いたとしたら、画面いっぱいにその一本でぐしゃぐしゃと塗りつぶしたのではないか。

いつか「面影草とか、かがみ草ともいう」と聞いたこともある。
古くも人を想って歌われる。
「山吹の花のさかりにかくの如君を見まくは千年にもがも」(大伴家持 万葉集巻二十4304)。

子どもの無邪気な絵模様を思い出させ、大人の深い思いの絵模様を思い起こさせる花である。

   山吹の一重の花の重なりぬ (高野素十)

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山吹173

山吹174
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キズイセン(黄水仙・糸葉水仙・匂い水仙・香り水仙) ~鼻を近づけて~
- 2017/04/25(Tue) -
キズイセン170

パタパタパタ…とせわしく風になびく幟。
カラカラカラ…と風車も金属音をたてる。
四世代家族の隣の家に今年も2本の豪勢な鯉幟が立った。
そのひ孫さんの名前を私は知らない。

少し遅れて小さな黄水仙。

葉が細い。
それで糸葉水仙とも。
いい匂い、いい香り。
それで匂い水仙、香り水仙とも。

鼻を近づけてそのジャスミンのような香りに遊ぶ。

   黄水仙人の声にも揺れゐたる  (村沢夏風)

キズイセン171

キズイセン172
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ヒトリシズカ(一人静) ~まゆはき草ともいふ~
- 2017/04/24(Mon) -
一人静175

立ち上がる茎の先に何本もの白い糸が吹き出るようにその花は咲く。
赤みを帯びた若葉に優しく包まれて。
古名にまゆはき草の名もあるという一人静。

義経と静御前の遠い物語に思いを馳せて。
わたしもひとりしずかに。

   逢ひがたく逢ひ得し一人静かな   (後藤夜半)

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レンギョウ(連翹・golden‐bell) ~畑にも少しずつ~
- 2017/04/24(Mon) -
レンギョウ170

苺には白い花。
葉を広げる明日葉。
葱の先には葱坊主。
アスパラもニョキニョキ。
土を持ち上げて芽を出す馬鈴薯。
畑にも伸び伸びとした野菜たちの顔。

目を移せば黄金色の花を咲かせる連翹。
4枚の深い切れ込みを持つ小さな花がびっしり。

ああ、気持ちいい、気持ちいい。

   連翹に挨拶ほどの軽き風  (遠藤梧逸)

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ハナモモ(花桃・照手白と照手桃) ~お揃い~
- 2017/04/23(Sun) -
照手桃171

ハナモモの白と桃色が隣りに並ぶ。
箒状に伸びる八重の照手白と照手桃のセット。
揃って咲くのが嬉しい。

桃だから一応実もなる。
でも小さいし、食べられない。
名に花を冠するように、あくまでも鑑賞木としての桃である。

春の日は日ごとに、目が左右上下に忙しい。

   青空や花は咲くことのみ思ひ  (桂信子)

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照手白172

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ジンチョウゲ(白花沈丁花) ~一人花香浴~
- 2017/04/23(Sun) -
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ツバメの数が一気に増えた。
複数が縦横に飛び交う様についつい目を奪われる。
その速さと切れのい滑空は他の鳥にはない美しさがある。
見ていて爽快な気分になり気持ちがいい。

ところで、これだけ間近に見るツバメだが、これまで我が家に巣を作ったことはない。
建物の構造が彼らの巣作りの環境に適していないのか、敬遠される理由は何なのかよく分からない。
卵の孵化、そして子育ての様子も見たいなどとも思うが、色々のことを考えれば、巣がなくてありがたいのかもしれない。

庭のいい香りはまだ続く。
今は白い沈丁花である。
昔から沈香と丁香にたとえられるという香り。
私はそれを花香浴という言葉にして一人楽しむ。

  沈丁の四五はじけてひらきけり (中村草田男)

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ヒメリュウキンカ(姫立金花) ~電話~
- 2017/04/22(Sat) -
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ラジオでは俵万智の『サラダ記念日』に触れて、“家電話”のことが話題になっていた。
それが発刊されたその頃は携帯電話はなかった。
だから電話というはわざわざ断らなくても当然固定電話のことを指す。
しかし、現在は携帯端末の普及に伴い、その区別の概念として新たに「家電話」という言葉が生まれたのだと。
作家の言葉に頷きつつ、その当時、自分も「〇〇記念日」を付けて、歌遊びをしたことを思い出していた。

「叔父さんから電話」と、呼ばれた。
話すのは去年の秋以来になる。
「いただいて鉢植えにしておいた柏葉紫陽花がしとなっとるが、地面に植え替えた方がいいかな」
「地植えするとかなり大きな株になるので、植える場所をよく考えた方がいいですよ」
「そうかな、じゃあ今年はそのままにしておくか。また見にお出かけて」。
ご自身は車の運転での外出は控えていらっしゃるようだった。
「それから、ルリタマアザミの実生もたくさん出てきているんだが、いるかな」
来週、二人で訪ねることにした。

風呂を出ると電話が鳴った。
義兄からだった。
「緑を守る会」についてだった。
町の生活環境について、樹木の維持と豊かな緑を大事にした景観保持を訴えていた。
その趣旨説明と賛同をということだった。
日を改めて直接話をしたいという。
了解した。

庭には艶やかな黄色い花が咲いている。
姫立金花という。

  野の花に「またありがとう」と春の日   (あや)

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